唐津ゲストハウス創業記

佐賀県唐津市に“泊まれる少女まんが館”「唐津ゲストハウス少女まんが館Saga」を開業するまでのあれやこれやを綴ります。

飲食提供とグリースなトラップ〜下水道課の返答〜

館主(予定)のからいけです。

唐津では夜がだいぶ涼しくなり、虫の声もうるさくなってまいりました。東京よりも夜は涼しいかもしれませんね。

 

さて、飲食の許可もとろうと決意した私に、不動産屋さんの宮崎さんが放った

「グリース・トラップ」とは何かというと、

下水道に直接食用油や食物の脂肪、残飯や下処理の際の野菜くずなどが流出することを防ぐ阻集器の一種である。業務用の厨房では、設置が義務付けられている。(Wikipediaより)

らしいです。

これは日本語では「油脂分離阻集器」のことで、その名の通り「グリース=油脂」を「トラップ=罠にかける」ことから名付けられているそうです。

油脂は水より軽いので、その性質を利用して油やゴミを浮かせて集めていく、という理解をしたのですが、おそらくそんな感じです。(違っていたら教えてください!)

 

グリース・トラップは、特に油ものをたくさん使うラーメン屋さんやとんかつ屋さん、中華屋さん、イタリアンなど、ちゃんとした食事を出すお店には必須ということなのですが、私は宿泊者の朝食(おにぎり&味噌汁)と一時利用の方のためのコーヒーや紅茶、ソフトドリンクの提供くらいしか考えていません。それでも「グリース・トラップ」は必要なのでしょうか?

 

保健福祉事務所の飲食店のご担当者に確認してみると、「法律上の規制はありませんが、市の下水道課の管轄になりますので、そちらに確認してください」とのこと。

さっそく市の下水道管理課に電話。

これまでの経緯を簡単にお話しし、グリース・トラップの要不要について確認をお願いすると、「確認して折り返します」とのことで、当日中に返答がありました。

曰く、「唐津市では、軽食等であっても新規で飲食店を開業される場合グリース・トラップは付けていただくようにお願いしています」。

 

……軽食でもやっぱりダメ?

調べたところ、これを設置するとけっこうお金がかかるうえに、清掃は専門の業者に頼むことも多いとか。ひとまず以前アルバイトをさせてもらっていた神楽坂のイタリアンのシェフにも確認したところ、「うちのはそんなに大きくないから、業者じゃなく自分で掃除してるけど、めっちゃ臭い!」とのお答え。

どうも一筋縄ではいかない様子。飲食にこんなトラップがあったなんて!

 

だいたい、これから佐賀県もゲストハウスや民泊が増えていく時期でしょうに、こんなガチガチの考え方でハードルを高くしてしまっていいのでしょうか⁉︎ 

いっそ政治家さんのところにでも行き、いわゆる「忖度」をすべきかしら、と真剣に悩んだり。これは自分の利益のためというよりも、今後佐賀県内で飲食提供もするゲストハウスの開業を考えられている人のためにも、ここは少しねばるべきでは? そんなことも思います。。

でも、そんな根回しをしている時間があるかというと、現実には厳しいところ。

B&B(Bed & Breakfast)はやっぱり無理??

本気でやるなら、物件自体の見直しも検討しないといけないかもしれません。

ひとまず、リフォームの会社さんの見積もりを見て判断することにしました。

 

(つづく)

f:id:jomakansaga:20170819125757j:plain

保健福祉事務所からの回答(3)〜客室面積クリアするも新たな「壁」〜

館主(予定)のからいけです。

 

前回は客室部分の26.4㎡確保のため、さらなる拡張案が出たところまででしたね。

さっそく東京にいる建築士の廣中さんにお願いして、「うちのり」での面積計算をやっていただきました。

実は、保健福祉事務所のYさんから客室の定義についての電話をいただいたのが8月9日(水)で、8月11日(金)が祝日(山の日)だったため、お盆休み前に残されていた期日はたった1日!

無理を承知のお願いでしたが、本当に1日で面積計算済みの図面をあげていただきました!!

それがこちら。

f:id:jomakansaga:20170819111006j:plain

おおお、27.75㎡! 8床あたりの客室面積の26.4㎡クリア!!!

(共有のトイレに行くための部分は確保しなければいけないのですが、洗面の場所をもう少し管理人室側にずらす予定でしたので、そこで解決可)

さっそく保健福祉事務所のYさんにこちらの図面をメールで送り、電話でお話ししたところ、客室の占有面積はおそらくこちらで大丈夫でしょう、とのこと。

良かった!!

……と、胸をなで下ろしたのですが、また「壁」問題が浮上してきました。

Yさん「食事を提供するとなると、食品衛生法上、やはり客室との間に『壁』が必要になってくるかもしれません……」

 

当初、お客様には設置したミニキッチンを自由に使っていただいて食事の提供はしないかたちとし、飲食の許可を取るつもりはなかったのですが、前回の面談時に言われたことがひっかかり、軽食ぐらいは提供できるようにしたい、と思うようになりました。

それは、「宿泊業の場合、お茶の提供もグレイゾーン」ということ。

会社などに来客があった場合、お茶をお出しすることって普通にありますよね? それは法律上問題がない行為だそう(というか、こんなことまで法律で決まっていたとは知りませんでした・汗)なのですが、旅館業法に照らすと、飲食許可を取っていない場合、場合によっては行政の指導が入る可能性があるそう。

ゲストハウスでは、滞在者やホスト側が食材を持ち寄って一緒に料理をしたりすることもありますし、私のゲストハウスでもそういったふうにやりたいと思っていました。

一瞬、黙ってやっていればわからないかな、と思ったりしたのですが、物件が保健福祉事務所と同じ通りにあるんですよ……。毎日誰か職員の方が通るでしょうし、そんな場所でごまかせるかというと、まあ無理ですよね(笑)

 

というわけで、受付カウンターの部分をキッチンにして、きちんと飲食の営業許可も取れるように、客室の占有面積問題クリアとともに、プランの練り直しを廣中さんと話し合い、出てきたのが上記の間取りだったわけです。

しかし、ここにさらに壁をつけなければいけなくなると、改装費用もあがりますし、これまでもかなり拡張させていただいていますので、その部分の工事費も嵩みます。

そのうえ、飲食の許可を追加で申請するという考えを不動産の宮崎さんにお話ししたところ、

「だったら、グリース・トラップが必要になってきますね」

とのひと言。

??? グリース・トラップ?

初めて聞く言葉でした。

 

(つづく)

 

参考URL:

(食品営業者の方へ)食品営業許可の手引き及び各種様式について / 佐賀県

 

f:id:jomakansaga:20170819124803j:plain

保健福祉事務所からの回答(2)〜「うちのり」26.4㎡の壁〜

館主(予定)のからいけです。

 

さて、保健福祉事務所のYさんから届いた追加の質問事項はこちら。

1 この施設では、宿泊者以外の一時的な利用客の受け入れはありますか。たとえば、宿泊はしないが一定時間滞在し読書を行う客などの受け入れ。

2 施設内の「洗面場」「シャワールーム」を宿泊者以外の者(夜間常駐する従業員等)が使用することがありますか。

3 隣接する他営業施設と共有する便所へ通じる引き戸には、施錠ができる設備がありますか。

4 営業時間帯(予定でかまいません)

1 もちろんです。「少女まんが館」なんですから!「少女まんが文化を残し、広める」使命がありますので、宿泊者以外の方にもどんどん来ていただきたいです。

2 従業員も使わせてください。。

3 今度見てきます! ←鍵発見(後日内見にて確認)

4 一時利用:10:00〜18:00

  チェックイン:16:00〜21:00 チェックアウト:8:00〜11:00くらい?

(⇧実際の返信はもっとちゃんと真面目に返しましたよ!)

 

返信をして3、4日後、Yさんから今度はお電話をいただきました。

「早くお知らせしたほうがいいかと思いまして」

とのこと。嫌な予感が非常にします。

案の定「壁の有無にかかわらず、ベッドスペース以外は客室として認められない」という返答が届いたということでした。

「客室とは、“宿泊者が占有できる場所を指す”ため、今回のように一時利用客や従業員もフロアやシャワー、トイレなどを使用するとなると、『宿泊者』の占有部分とはいえなくなります」とのこと。

「ただ、新しくつくるトイレやシャワーを宿泊者専用とし、洗面スペースなども加えると、もしかしたらクリアできるかもしれません」

とのアドバイスもいただきました。

 

前述のとおり、宿泊者8人の場合、3.3×8=26.4㎡の延床面積の占有部分を確保する必要があるわけです。しかも、これは通常のように柱と柱の中心からの距離などで測るのではなく「うちのり」での面積だそう。

「うちのり」は「内法」と書きます。つまり、純粋に壁(もしくは仕切りの)の内側の部分が26.4㎡なければいけないので、今回のように、ギリギリのところで占有面積をクリアしようと考える場合は、そのあたりも建築士さんにきっちり計算してもらってください、とも教えていただきました。

 

ちょうどその頃、なんとか洗濯機を中に入れられないものか不動産の宮崎さんに相談しており、さらなる店舗の拡張案をいただきました!

新設するトイレの前が2畳ほど広がっています。

f:id:jomakansaga:20170818161006j:plain

この物件、元お米やさんと言っていますが、実は営業自体は卸売を中心に裏に移って続けられており、「貸し倉庫」となっている部分がお米やさんの事務所になっていました。お米やさんは宮崎さんのご親戚ということもあり、事務所の一部まで「ゲストハウスの店舗にしてよかですよ」との太っ腹。

急ぎ、この拡張案を建築士の廣中さんに送り、内法での占有面積を計算していただきました。

 

(つづく)

写真:物件から徒歩1分のところにある旧唐津銀行。東京駅を設計したことでも知られる辰野金吾唐津出身)の指揮のもと建てられました。

f:id:jomakansaga:20170818162323j:plain

保健福祉事務所からの回答(1)〜客室の定義ってなに?〜

館主(予定)のからいけです。

今回はちょっと長くなりますが、よろしくお付き合いくださいね!

 

初めての保健福祉事務所での面談から約1週間後、「旅館業法」および佐賀県の「旅館業に関する条例」に規定されている施設基準をもとに、先日の相談内容に関する回答が担当のYさんからメールで届きました。

1 定員8名に必要な客室面積は26.4㎡これを確保すること。いただいた平面図では、客室面積が不足する可能性があります。(客室とは、2段ベッドを設置するエリアになります。共用エリアは含まれません。)

2 階層式寝台(2段ベッド)の上段と下段の間隔は、おおむね1m以上確保すること。

3 階層式寝台を設置する客室の天井高さは、2.5m以上確保すること。天井高さをご確認ください。

4 寝台の高さは、床面から0.35m以上、幅0.9m以上、長さ1.85m以上であること。

5 宿泊者人数8人に応じた十分な数の洗面設備を整備すること。共有洗面室に設置される洗面設備の数などを教えてください。

6 便所には手洗い流しを整備すること。

7 施設内部の照度は、佐賀県条例に規定する照度を確保すること。(2〜7は、現段階の平面図では確認ができないことなので今後、適合させていただくことかと考えています)

8 他、法・条例の基準の遵守が必要です。(営業許可取得時に遵守が必要な施設基準をまとめた資料を添付しています。確認し参考にしてください。1〜7についてもこの資料に記載があります。)

9 建築基準法に関わる「検査済証」「確認済み証」について、その有無を建物所有者に確認してください。また、唐津土木事務所へこの物件を旅館として使用するにあたり必要となる手続きについて確認をしてください。

10 消防法関連の手続き等について、唐津市消防本部へ相談してください。

11 排水が浄化槽使用であるのか、現在状況を確認してください。

12 受水槽の有無を確認いただき、有の場合はその管理状況について確認ください。

13 水質汚濁防止法関連手続きは、次回、来所時に当所の環境保全課に相談してください。

2〜8 ふむふむ。そこを気をつけてつくればいいんですね。現時点ではトイレ2、手洗い流し2、洗面2の予定で、どうやらそのあたりの数に問題はなさそう。

9 宮崎不動産さんに確認したところ、「検査済証」がないとのこと。土木事務所にアポを取って後日相談に。

10 消防署は、図面がもっと固まってきてから行く予定。

11、12 下水に変更済みなので問題なし。

13 次回ですね、りょうかーい。

 

で、問題は「1」!

おや?「客室面積が足りない」??

旅館業法施行令第1条第3項(簡易宿所営業における構造設備基準)には、

客室の延床面積は、33平方メートル(宿泊者の数を10人未満とする場合には、3.3平方メートルに当該宿泊者の数を乗じて得た面積) 以上であること。

とあります。

現状の図面では、ベッドスペースと本棚やミニキッチン部分との間に壁は設けず、夜だけロールカーテンを降ろす予定でした。

客室と共有エリアに壁はなくつながっているため、全体を客室ととらえれば、トイレやシャワーユニット、事務所部分などを除いて24畳ほど。1畳が1.62㎡ほどですから、約39㎡ほどが客室になるため、問題ないのでは?

f:id:jomakansaga:20170815224421j:plain

そもそもこの間取り案に行き着いたのは、本棚を多く置きつつ、宿泊者のプライバシーも確保するためでした。

そもそもが少女まんが館ですので、本棚を多く設置したいのですが、いかんせんスペースには限りがあります。そんなとき思い出したのが、現在東京・京都・福岡に展開している「泊まれる本屋」をテーマにした「BOOK & BED」のこと。

TOKYO | BOOK AND BED TOKYO

こういった本棚とベッドの一体型なら、本棚スペースを増やしつつ、ベッド全体を囲うことでパーソナルスペースの確保もできる! と思い、そちらを真似することに決めました。また、床全体をフローリングにして、客室と共有エリアを分けず、お客様には自由に空間全体を行き来していただけるような間取りを廣中さんの案をもとに考えました。

夜の就寝時は少し仕切りがあったほうがいいけれど、壁だと自由度が低くなるのでやりたくない、ということを話していたら、建物の改装案なども手掛けているカラーコーディネーターの友人から、ロールカーテンを提案され、「これだ!」と思っていたのですが……

 

ひとまず唐津保健福祉事務所のYさんに電話をかけ、「壁がなくても、客室と共有エリアと分けて考えなくてはいけないのでしょうか」と訊いてみました。

佐賀県では、まだドミトリー型のゲストハウスの事例がほとんどないため、県の衛生対策課に確認してくださることになりました。

お願い、そんな細かいこと言わんといて!と祈りながら、待つことさらに1週間。

Yさんから追加の質問事項が届きました。

 

(つづく)

厚生労働省のサイトにQ&A集や「民泊サービスを始める皆様へ」といった資料もあります。ご参照ください。

民泊サービスと旅館業法に関するQ&A |厚生労働省

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000142360.pdf

 

初めての保健福祉事務所相談(2)

館主(予定)のからいけです。

 

7月18日に保健福祉事務所を初めて訪れたわけですが、市役所に持っていったプレゼン資料(なんちゃって事業計画書)と竣工時の図面、改装案等を持って行き、ゲストハウスの計画についてお話ししました。

担当のYさんはとても感じのいいしっかりした若い女性で、許可申請の流れ(「初めての保健福祉事務所相談(1)」をご参照ください)や必要な書類などを、わかりやすく資料をもとに説明(*)してくださいました。

 

新規で旅館業営業を申請する場合、提出しなければいけない書類は以下になります。

1. 旅館業営業許可申請(様式1)

2. 構造設備の詳細書(様式2)

3. 施設の平面図、立面図、建築配置図

4. 施設の周囲150m以内の見取り図

5. 法人の定款又は寄付行為の写し及び登記簿謄本

6. 建築基準法の規定による検査済証の写し

7. 建築基準法の規定による確認済証の写し

8. 消防法令適合通知書の写し

9. 循環ろ過装置を設置している場合は、その配管図

10. 井戸水等の水質検査結果

11. 浴槽水の水質検査結果

12. 手数料 22,000円(季節営業11,000円)

私の場合は法人ではないため、5と、下水と水道ですので、9〜11も不要となります。

また、該当する場合は「水質汚濁法に基づく特定施設届」も必要で、こちらはまた後日別の担当の方からご説明いただけるとのことでした。

 

1と2は、店舗の改装案にOKが出て、いよいよ申請となった際に記入するものということで、そのうち用紙をお渡しいただけるそう。

3の平面図は、改装後の店舗内の図面、立面図は縦の断面図で、建てられた当初ものでOK、建築配置図は、同じ階の他店舗などの配置関係がわかるもの、とのこと。

4は、宿泊施設になるため、施設のおおむね100mの区域に小学校や幼稚園などの教育機関がある場合、意見を照会する場合に備えて必要とされています。ゼンリンの地図などで施設のある該当箇所をコピーし、建物の敷地の四隅からコンパスで150mを測り印をつけたものだそうです。

6と7に関しては、建物が建てられた際、土木事務所から建物の所有者に渡されているものということですが、古い建物の場合、所有者からの申請で検査が行われていたため、「検査済証」が発行されていない場合もあるそうです。

「検査済証」がない場合については、土木事務所で対応を確認してください、とYさん。

8も消防署に相談して通知書をもらってくださいとのこと。

ちなみに、個人で始めて途中で法人化する際は、許可申請が再度必要になるそうです。

代表者が同じであっても、個人と法人では法律上の「人格」が異なるため、手続きが必要になってくるとのこと。

 

 

竣工時の詳細な図面が残っていたことと、一級建築士の廣中さんが描いてくれていた図面(延床面積入り)と、宮崎さんがそれをもとに不動産屋さんが使うソフトでつくってくれた間取り図&立体図があったことで、初回の相談は非常にスムーズでした。

 

 

初回相談で私が持って行ったもの。

・廣中さんがざっと描いてくれた設計図

f:id:jomakansaga:20170815224437j:plain

・それをもとに私の希望も加味し、宮崎さんのところのソフトでつくってもらった間取り図&立体図面。この立体図が本当にすごく、イメージが鮮明になりました。

f:id:jomakansaga:20170815224421j:plain

f:id:jomakansaga:20170815224455j:plain

 

・事業計画書(A4  1枚)

・竣工時の図面・構造確認書等(42枚)

・ベッドと本棚のイメージ図(手描き。だいぶ汚いので、ブログ掲載はしませんよ!)

 

「ここまで準備されていると、こちらも相談をお受けしやすいです」と保健所のYさんにも褒められました!(全部宮崎さんと廣中さんのおかげですが・笑)

ひとまず現状の図面等をお渡しし、問題点を後日メール等でご回答いただけるということで、初めての保健福祉事務所での相談は1時間ほどで終了しました。

 

やはり準備は大切! ということを実感しつつ意気揚々と保健福祉事務所を後にしたのですが、後日、Yさんからいただいたメールにて私の準備(調査)不足が明らかになったのでした……。

 

*すべて2017年7月、唐津市における手続きです。ゲストハウスの開業をご検討中の方は、担当地域の保健福祉事務所にご相談ください。

初めての保健福祉事務所相談(1)

館主(予定)のからいけです。

 

本日からは、ゲストハウス開業にもっとも重要な許可申請についてのお話です。

ゲストハウスは、旅館業法という法律上では「簡易宿所」にあたり、法律としては、旅館業法にのっとって営業することが義務付けられています。そして旅館業の場合、各都道府県の知事の許可が必要となりますが、その許可申請をする際には、地域の保健所が窓口となるようです。

 

前回までで、宮崎さんのところの元お米屋さん物件にて「ここでやろう!」と思ったわけですが、本当にあの場所で、私が考えているゲストハウスが実現できるのかを確認してからじゃないと契約はできません。

佐賀県の場合ですと、佐賀市以外の市町村では、県に許可申請を出さなければいけないと聞いていました、毎回佐賀市の県庁に行くことになるのか、と思っていましたが、唐津市にある保健福祉事務所の衛生対策課にもゲストハウスや民泊についての担当者がおられることがわかりました。

環境衛生担当のYさんにご連絡し、お時間をいただけることになりました。

 

ゲストハウス開業までの大雑把な許可申請の流れがこちら。

 

①事前相談

 保健福祉事務所に申請場所や構造設備が記載された図面を持参。問題があれば電話やメール、面談などで担当者と再相談をし、工事着手前に問題点をなくしていく。

②工事着手

許可申請書・添付書類の記入

 提出書類には、「消防法令適合通知書」「建築基準法検査確認済証」が含まれるため、消防署、土木事務所への相談も必要。 

許可申請書・添付書類の提出

 唐津では、提出から営業許可指令書の交付までだいたい1ヵ月ほど。

⑤施設検査〈検査確認〉

⑥営業許可指令書の交付

⑦営業開始

 

なかでも①の事前相談がもっとも大切です!

不動産契約や工事の着手後に、その場所での営業がそもそもできなかったり、客室に求められる基準を満たしていなかったりすることがわかっても後の祭りです。払ったお金は、まず戻ってきません。

飲食業などでたまに事前相談なしで「あと1週間後に開店予定なので、⑤の施設検査をお願いします」、と突然やってくる方などもおられるとか。。そこで問題がなければいいのですが、何か必要なものが欠けていたりした場合、手直しが必要となり、開店が延びたりする場合があるそうです。

現在はインターネットなどでゲストハウスなどの開業についてのさまざまな情報が飛び交っていますが、各自治体によって許可申請に関わる詳細は異なります。

事前相談は必須事項です!!

 

めぼしい物件が見つかったら、すぐにそこの場所で営業ができるかを土木事務所などで確認することもお勧めします。

私の場合は、不動産屋さんで用途地域の確認がある程度すんでおり、100㎡以下ということで用途変更が不要、建築当時の構造計算書や建物内の詳細図、排水・電気設備図などもすべてそろっていた(*)うえに、改装案もだいたいまとまっていたということもあり、土木事務所よりも保健所での相談を先にもってきた、というわけです。

 

電話にてゲストハウスの概略をお伝えし、7月18日(月)の午前中、初めて唐津の保健福祉事務所を訪れました。

 

(つづく)

 

 

*古民家などでは、図面を起こす作業から始めなければいけないことがほとんだと聞いています。また、今回の物件に関しても建てられたのが30年以上前ですので手書きの資料なのですが、それらがすべてPDF化されており、おかげ様で建築家さんやリフォーム会社さんとの打ち合わせもスムーズです。ありがとう、宮崎さん!!

 

 

唐津保健福祉事務所外観:建て替え中のため、プレハブ感満載の事務所。

f:id:jomakansaga:20170815151128j:plain

終戦記念日に思うこと

館主(予定)のからいけです。

今日は72回目の終戦の日ですね。

 

これまで、自伝などの出版にも多く関わらせていただきまして、従軍や満州からの引き揚げなど、実際の体験をうかがう機会がありました。

さまざまなかたちで戦争を体験された方が口を揃えられるのは、

憲法9条の大切さ

でした。

「人が人の命を奪う戦争という行為は、絶対に正当化できるものではない」と語られた強い眼差しを忘れることはできません。

 

私の祖父も満州ビルマなどに行っており、士官クラスだったようです。父の話では、陸軍航空隊で、隊の副官だったとか。

ですが、祖父は自身の戦争体験を家族にほとんど語ろうとはしませんでした。

祖父には、苛烈な軍隊生活を、しかも士官の立場で過ごしたとは到底思えないほど、穏やかで優しく物静かというイメージしかなく、声を荒げているといった記憶はまったくありません。

毎年お盆とお正月は祖父の家に行き、早朝散歩に出る祖父に、従兄弟たちとともにまとわりついていたものです。

 私が中学生のとき、70代前半で祖父は亡くなりました。長く生きていてくれたら、深い話を聴く機会もあったのかもしれません。

 

祖父が亡くなり、遺品整理をしていたら1枚の写真を祖母が見つけました。

現地の女性が写っており、裏書きには「妻 ◯◯◯」とありました。

当時中学生だった私は、「向こうに親戚がおるかもしれんね」などと軽く言っていたものですが、歳を重ねるごとに、その方のことをふとしたときに考えます。

「祖父がその方にひどいことをしていなければいい」

終戦後も生きれておられたのであれば、祖父のことをどう思われていたのだろう」

「その後、再婚などはできたのだろうか」

「もし、子どもが生まれていたりしたら、どれほど苦労をされたのか」……

 

 

戦争から帰還した祖父は、祖母と結婚して2男1女をもうけ、天寿を全うしました。

死ぬまでその方の写真を持ち続けていたのですから、祖父にとってその方が忘れがたい女性だったことは事実でしょうし、あの祖父が女性を粗略に扱ったとは思えません。

ただ、当時の現地の女性に日本人将校からの求婚を断る術はなく(合意だったことを祈るのみですが)、彼女の運命が大きく変わったことも事実でしょう。

そのことを思うと、胸が痛みます。

そして、「胸が痛む」ということ自体が偽善に思えるし、欺瞞だ、とも思うのです。

祖父は25年も前に亡くなりましたし、その女性を探し出すことは、いまとなっては難しいと思います。私にできることは、その方のその後の人生が幸福であってほしいと願うことだけです。

 

このように、大小さまざまな「傷」は、終戦から70年以上が経過してもそこここの家族に残されているのではないでしょうか。

 

 

「なぜ戦争をしてはいけないのか」

1年に1度、今日くらいはそのことにきちんと向き合い、考えたいと思います。

 

お読みいただき、ありがとうございました!

 

f:id:jomakansaga:20170815135055j:plain